*政治的な内容を含みます。ご注意を

11.09.2011

【潮田道夫】 ← 

な に 言 っ て る ん だ こ い つ ?

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【毎日新聞 2011年11月9日 東京朝刊】
水説:尊農攘夷でいいのか=潮田道夫
http://mainichi.jp/select/opinion/ushioda/news/20111109ddm003070124000c.html

 <sui-setsu>

 慶応大学の古川享教授がツイッターに信じられないような話を披露していた。

 「大学院生を引率してシリコンバレーを訪問した時に、私から『英語で自己紹介しなさい』と促したところ、その学生君は真っ赤な顔で『I am a pen』と叫んだ……」

 中学1年生の時の英語の教科書を思い出した。あれは確か「This is a pen」で始まっていた。この学生にはいたく同情する。私だってパニックになれば、似たようなことを口走りかねない。

 脳科学者の茂木健一郎さんもツイッターで英語論を連続投稿していた。

 「英語ができないのは、日本人の心性に深く根ざしていて仕方がない」

 「本居宣長が、『いろはにほへと』以外の音は排除したのだ、という意味のことを書いているけれども、あれほど影響を受けた中国語の発音もほとんど入らず『日本語化』された。英語の発音やイントネーションも、それをやると日本人ではなくなるような気がするのかもしれない」

 この「日本人でなくなる気がする」という指摘にはなかなか深いものがある。米国の黒人の発音が独特なのは無意識に「白人化」を拒んでいるのだ、という説がある。それに似ている。

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に反対する人たちのなかに、TPPなどやると日本がアメリカ化して日本でなくなる、と心配する人が結構いる。

 論理でなく心情に着目すれば、TPPの反対論は幕末の尊皇攘夷(じょうい)論とあまり変わるところがないように思う。農本主義的でもあるから、私はこれを「尊農攘夷」と呼ぶことにしている。

 この気分はよく分かるのである。アメリカはペリー提督からマッカーサー元帥、さらに近くは日米構造協議に至るまで、日本国の根本に手を突っ込んで大変動を起こしてきた国である。結果は悪くなかったと思うが、それがまたしゃくのタネだ。

 あの人たちと再度、アレコレ開国論争をするのかと思うと、賛成派の私ですら気が重くなる。

 しかし、若い人まで「尊農攘夷」ではいけない。私など「逃げ切り世代」だから、現状のままでもいいが、若い人は既得権ゼロなのだ。現状維持だとジリ貧である。変化にしかチャンスはない。

 アメリカというとおびえたり、カッとなったり、平静心を失うのが旧世代である。若者にはその種のコンプレックスがない。TPPの意義は米国の大国主義の封じ込めにもあるのだ。ぜひトライしてほしい。(専門編集委員)

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これ新聞に書いて給料いくらもらえるんだろうか。

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