【書評】「海上保安庁特殊救難隊 限りなき挑戦」
海上保安庁といわれても、あまり一般にはなかなか馴染みが少ないですが、非常に重要な役割を負っています。その理由はなんといっても日本のもつ経済水域の広大さにあります。正確には、わが国のEEZ(=排他的経済水域:直接の「領海」のさらに遠方、沿岸から200海里=約370kmまでで、この範囲で独占的に漁業したり海底資源採掘したり、洋上発電施設を建てたりできるエリア。)は、なんと世界で6番目の広さがあります(約447万km2)。本土面積はちっちゃくても、海をふくめるとものすごく広大な「準」領土を持っています(いまや放射能まみれだが。。 (´・ω・`))。
その広大な海上エリアの治安維持を負っているのが海上保安庁(国土交通省)です。職員1万2000人って、、公務員削減の世の中だけど、これはあんまりでは。。なにせ隣人が非常に厄介ですから。
国際的には沿岸警備隊と同列にみなされ、準軍事組織です。だから英語名称も Japan Coast Guard。 ちなみに河川港湾では水上警察(警察庁)がいますし、軍事衝突においてはもちろん海上自衛隊(防衛省)の出番です。 海自の軍艦色とはまた違って、海保の白い船艇もかっこいい。
で、そういった話はこの本では触れられていません。
本書のテーマは、もう一つの非常に重大な任務である「海難事故救助」について、とくにその最精鋭部隊である「特救隊」の成り立ちから、実際の救難活動を初代創設隊長が振り返るかたちで綴られています。
・当初海保では潜水任務が禁止されていて、実際の潜水は民間ダイバーに委託していた。
・海保でも潜水士部隊を創設するにあたり、当初は海自に潜水技能を学び、 東京消防庁でも訓練を受けた 。
・当初は素潜りのみで、ボンベの使用は認められなかった。
・遺体が怖い隊員だっていた。
といった普通は知る機会がないようなことも語られていて、非常に興味深いです。
全編、実際の任務から得られた反省や教訓をまとめる形でかかれており、ビジネス書的な視点でも参考になります。もちろん将来この方面に進まれたい学生さんなんかは、ぜひ読まれたら良いと思います。 実際自分の周りを振り返ると、こういった方面(自衛隊や警察消防なんかも)に進んだ友達はいなかったんで、大きな災害や事件でもない限り関心も向かなかったんですが、こうして知ると本当に感謝に耐えないですね。
ときに不祥事や失敗ばかりが厳しく世間の槍玉に挙げられがちですが、活躍や貢献した分については、もっと国民にひろくアピールされれば良いと思います。
海保もツイッターつくればいいのに。
陸自@JGSDF_pr、海自@JMSDF_PAO、はこっち。空自もまだないのか。
海保潜水士、執念の捜索 大槌湾で遺体発見(2011/12/23 岩手日報)
海上保安庁特殊救難隊 限りなき挑戦 北岡洋志(1997年)
その広大な海上エリアの治安維持を負っているのが海上保安庁(国土交通省)です。職員1万2000人って、、公務員削減の世の中だけど、これはあんまりでは。。なにせ隣人が非常に厄介ですから。
国際的には沿岸警備隊と同列にみなされ、準軍事組織です。だから英語名称も Japan Coast Guard。 ちなみに河川港湾では水上警察(警察庁)がいますし、軍事衝突においてはもちろん海上自衛隊(防衛省)の出番です。 海自の軍艦色とはまた違って、海保の白い船艇もかっこいい。
で、そういった話はこの本では触れられていません。
本書のテーマは、もう一つの非常に重大な任務である「海難事故救助」について、とくにその最精鋭部隊である「特救隊」の成り立ちから、実際の救難活動を初代創設隊長が振り返るかたちで綴られています。
・当初海保では潜水任務が禁止されていて、実際の潜水は民間ダイバーに委託していた。
・海保でも潜水士部隊を創設するにあたり、当初は海自に潜水技能を学び、 東京消防庁でも訓練を受けた 。
・当初は素潜りのみで、ボンベの使用は認められなかった。
・遺体が怖い隊員だっていた。
といった普通は知る機会がないようなことも語られていて、非常に興味深いです。
全編、実際の任務から得られた反省や教訓をまとめる形でかかれており、ビジネス書的な視点でも参考になります。もちろん将来この方面に進まれたい学生さんなんかは、ぜひ読まれたら良いと思います。 実際自分の周りを振り返ると、こういった方面(自衛隊や警察消防なんかも)に進んだ友達はいなかったんで、大きな災害や事件でもない限り関心も向かなかったんですが、こうして知ると本当に感謝に耐えないですね。
ときに不祥事や失敗ばかりが厳しく世間の槍玉に挙げられがちですが、活躍や貢献した分については、もっと国民にひろくアピールされれば良いと思います。
海保もツイッターつくればいいのに。
陸自@JGSDF_pr、海自@JMSDF_PAO、はこっち。空自もまだないのか。
海保潜水士、執念の捜索 大槌湾で遺体発見(2011/12/23 岩手日報)
東日本大震災から9カ月半が過ぎた、三陸沖。まだがれきが広がる海底で、海上保安庁の潜水士たちは執念の行方不明者捜索を続けている。大分海上保安部所属の巡視船「やまくに」の潜水班は20日、釜石市の大槌湾で県内の海中では約3カ月ぶりとなる津波犠牲者の遺体を発見した。日増しに気温と水温が下がる中、切通(きづし)亮班長(34)は「不明者の帰りを待つ家族に応えたい」と、強い決意で任務に当たっている。 水温は10度。訓練を積んだ潜水士にはそれほど厳しくはないが、海から出た後の気温の低さが体力を奪う。水深30メートルを超える潜水は次に潜るまで5時間程度の休憩が必要。1日に2度しか潜れない。 遺体を見つけたのは、深さ30メートルの海底だった。「目標達成」は「死亡の確認」でもあり、複雑な思いから逃れることができない。遺体を傷つけないよう丁寧に袋に収め、警察に引き渡した。 自身も小学生の子どもがいる。「同年代の子どもも大勢亡くなり、胸が痛む。命令があれば、何度でも懸命に潜る」と力を込める。 県警は22日、司法解剖の結果、切通班長らが発見した遺体は津波の犠牲者のものと発表。身元の確認を進め、特定されれば家族にかえされる。 【写真=「不明者の帰りを待つ家族の思いに応えたい」と語る切通亮潜水班長】
海上保安庁特殊救難隊 限りなき挑戦 北岡洋志(1997年)


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