*政治的な内容を含みます。ご注意を

11.30.2012

三橋先生終了のお知らせ   なのか。。

三橋貴明氏は、どちらかといえば好きな論客です。
著書もいくつか読んだけど、リフレ政策への期待やネオリベに対する批判など、どれも今の日本においては説得力があるように感じられる。公共投資を一元悪視するおろかさの指摘には、目を開かされました。そういう意味では、ぼくも安倍自民の経済政策には賛同するものです。ただし言うまでもなくTPPに、交渉次第だとかいって含みを持たすような姿勢は、明確に反対しますが、その話は今日のテーマじゃないのでまた今度にします。


でその三橋先生が11月26日付で、「脱原発を叫ぶ全ての人たちへ」というありがたい薫陶を授けておられましたので、さっそく謹ん拝読しました。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11412953219.html



。。。なんというか、稀に見る電波檄文なんですが、、三橋先生、原発必要論はそれはそれで結構ですが、これじゃあイケノブ以下じゃないですか。。。

おもうに、「原発が必要なのか、なくてもよいのか」「放射能で健康被害が出るのか、出ずにすむのか」それはひとまずおいておこう。専門家でも見解が分かれるわけだし、社会的立場によって意見を決めざるを得ないこともあるだろう。

だけど、いったいこの圧倒的な自信はなんなんだろう?

考えの異なる対象像を「彼ら」と超単純化して、いかに「奴ら」が何も考えていないバカなのかを徹底的に貶める。そんなことをして、その人の何が満たされるのか知らないけど、同じ国土に暮らしていて、同じ潜在的危険性にさらされているのは、「反原発派」もあなたもあなたの家族も同様なのは、言うまでもないことだろうに。今回は、たまたま福島第一が犠牲となってしまっただけであって、西日本やその他が関係ないなんて言えるわけがないのは、どんな「思想」のひとでも心のなかではわかっていることだろう。

そんなバカげた心配よりも、電気代の値上がりや経済の方が大問題だというのは、それはそれであなたの価値観であろうけど(そうでしかなく)、そんなあなたが賢いということは事実かもしれないが、そのこととあなたとは違う考えを持つ人がバカであるということは、まったく別の話だとおもうのだけど。

そもそも原発の何がそんなに魅力なのか、あるいは単に原発反対をバカにしたいだけなのかはイマイチ分からないが、あえて使うが『彼ら』の理屈が成立するには、

1、もうこんな事故が起きることはない。
2、例え起きたとしても次はうまく対処できる。(今回は「人災」だったのだから!)
3、反対派は左翼に先導され恐怖に錯乱し、他のことなど全く考えられない愚民にすぎない。


このような謎前提がまずあり、その上に化石燃料費やホルムズ海峡やCO2や自然エネのダメさやという話を持ってくるわけだけど、結局それらの心配も、福島事故のような事態がたびたび、いやもう一度でも起こられては、何の意味もないことなのだと多くの人たちが考えを改めているのだ。
はたして、このさき福島事故レベルあるいはそれ以上が起こることを考えるのは、バカだと一蹴できるのか?たぶん2011年3月11日までがまさにそういう状況だったのだろう。。。


いちおう本文にも突っ込んどく。

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 上記の定義の「脱原発」を実現するには、少なくとも三つの越えなければならないハードルが存在しています。

(1) 原発を停止した結果、貿易赤字が拡大し、かつ天然ガスの中東依存が高まっている。ホルムズ海峡封鎖といった事態になると、日本の電力供給は数か月程度しかもたない。この「喫緊」の課題にどのように対処するのか?
(2) 原発を再稼働しない場合、代替のエネルギー供給はどうなるのか。太陽光や風力といった不安定な電力供給では話にならない。「安定的」に電力を供給できる新エネルギーや、蓄電技術などへの莫大な投資が必要になる。
(3) すでに存在している17000トンの使用済み核燃料をどのように処理するのか?
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>(1)
さらっとスルーしてるのがどうかと思うけど、貿易赤字がそのまま悪であると決め付けることは出来ない。黒字ならハッピーなどという単純なものじゃない。ここで言う赤字は、企業や家計でいうものとは全く持つ意味が違う。自分の分野なんだから突っ込んで解説してくれればいいのに。

ところで、原発の魅力を訴えるのにホルムズ海峡の話を持ち出すのは、はっきり言ってピンとはずれだろう。ホルムズ海峡が封鎖されたら大変すぎて、せいぜい3割分の原発があってよかったどころの話では済まない(もっとも仏なみに7割8割まで、原発を作りまくる覚悟があるなら別だけど。。)。石油が来なくなるということは単に発電にとどまらず、ガソリンやディーゼル油など自動車用、石油化学製品の原料、家庭・業務用、鉱工業、航空燃料が大打撃を受けます。http://www.nexyzbb.ne.jp/~omnika/sekiyunoyouto.html
むしろ中東依存のリスクを認識しているなら、なおさら地域の分散や、シェールガスの獲得に努力していくのが先です。レアアースの中国リスクをがんばって低減したのと同じです。


>(2)
莫大なコストの話をするなら原発ほど高コストのものはない。電力供給はそもそもが現実に足りている。無理やり動かした大飯でさえ、当の関電が、足りる足りないの問題ではないと言い切っている。http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1835.html だから夏が過ぎても動いている。ようは電力会社の経営問題だ。
空前の暑さ寒さで、どうしても足りなくなるなら、1基なり動かせばいいわけであって(その意味で僕はいかなる場合でも反対とは少し違う)、足りるなら使う必要などない。

>(3)
それは今後の原発を正当化する理由にはならない。今後続けるならさらにいっそうごみが増えていくだけ。
(三橋氏に限らないけど、この手の言い回しが実に多い。それは何のアピールにもなっていない/別の話/むしろそれデメリットの話だろうということを、なぜか平気で居丈高につきつける。)


あとこの人別のところで、
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中国や韓国で事故が起きたらこっちに飛んでくるんだから、反原発派は中国にも抗議してみろ。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2012/07/26/jonen/
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と言ってるんだけど、もはや突っ込むのもむなしい。どの面下げてよそ様にケチをつけるのか。。それこそどこぞの人民や半島人と同品性じゃないか。。
どう考えても子供の屁理屈にすらなってないのに、どうしてこんな事言うかっていうと、結局は

「原発ハンタイのヒステリー」→「プロ市民らサヨクに決まってる」→「サヨクだったら反日媚中親韓に決まってる」→「どうせ中国には何も言えないんだろ」

という発想でしか、この事故を見ていないからだ。

いったい保守派の人は何をそんなにびびってるんだろう。原発クレイジーなその姿は、「憲法9条のおかげで平和が守られている」とか日頃言ってる人たちと、そっくりなことに早く気づいたらいいのに。


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 理由は、現在の日本には17000トンの使用済み燃料が存在し、これを「再処理」した上で「最終処分」しなければならないためです。
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これ以下はもはやネタとしかおもえない。いまどきここまで元気いっぱいで、核燃料サイクルの未来を語ってくれる学者も、原子力ムラの中でさへ希少ではないだろうか?
1000年に一度現れると言う伝説のスーパー御用学者というのは、三橋先生のことだったのか。。

最終処分場→候補地すら未定
高レベル廃液のガラス固化→失敗
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/571060fee8be400fd059ef0540f5b72d
そもそも再処理は、直接処分より費用がかかり、廃棄物も増える
http://www2.gol.com/users/amsmith/koen.html
そもそもそもそも「高速増殖炉」は「増殖しない」という見方すらされている。
http://2011shinsai.info/node/1305

圧倒的じゃないか。。

復興支援然り、代替エネルギー開発しかり、景気対策しかり、防衛力強化然り、先端医療技術研究しかり、国費を投入しなければならないところはいくらでもある。ウランがなくなると分かってる時点で、すでに原子力などとうに終わってるのだ。


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 イメージや空気で原発問題を語るのはやめて下さい。現時点で空気に流され、いい加減な結論を出してしまった日には、困るのは現在及び「将来の」日本国民なのです。
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結論だけは完全に同意する。
イメージや空気で、原発ハンタイはみんなプロ市民に操られたヒステリー集団だと決めつけて、A層(笑)で保守的な自分は、 多勢とは逆のことを言わないといけないという謎プレッシャーと日々戦っている人は、尖閣や竹島も結構だけど、肝心な本土や皇居を汚染から守ることも、忘れてなければいいんだけど。

11.12.2012

2012.09.11 「原発ゼロに反対する側の論理」 神保哲生




原発問題については、どこかで総括しておきたいとはずっと思っているんですが、きちんとアウトプットできるまでに、なかなか整理できていません。

神保哲生氏のビデオニュースはここでも何度か紹介していますが、原発報道に関しては、個人的には信頼を置いています。ウェブメディア系としては、岩上氏や上杉氏も少なからずの威力を発揮していると思うのですが、ときに頑張りが少々行き過ぎて、いらぬ敵を量産してしまい、結果イデオロギー視されがちな、多少残念な所があるのですが、、神保氏に関してはそういうラジカルさもなく、安定しているように思います。

この 2012.09.11分については、長いですが、ここまでのところの動きが、とても良く理解できます。